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2024.05.31

AND ARCHI

都市型の敷地条件における設計vol.3

吹き抜けの感じ方

ふと、ダイニングの床レベルに座ってみる。椅子に座っている時と違った体感を得ることができる。掃き出しの窓も床から少し高い位置に設置されているので、背もたれ感覚で座れる。これも建築家戸高氏のちょっとした計算。隣家の壁に囲まれているのに、大きな窓の開放性が不思議な居心地感をつくりだす。開放性とこもり感を同時に感じられる瞬間だった。この住まいは、カーテンを閉めないで暮らすのが正解だと言うのが実感できる。

スケールを感じる

床に座った位置から見上げると、更に吹き抜けの開放性を感じられる。床から2階の天井までの距離は約6メートル。建物自体が狭小だからこそ感じられる独特のスケール感。渡り廊下になっている部分を床材で張り上げることで、下から見上げる景色を楽しいものにしてくれる。吹き抜け上部の窓からは空が飛び込んでくる。隣家との高さや距離感を計算し尽くされている。設計図面だけではわからない空間の良さを実際に身を置いてみることで理解することができる。建物の中心部分が一番開放性があるという設計は、建築家ならではの発想。設計の一つ一つの全てに意味を感じる空間だと思う。

参考:https://andarchi.net/perspective/episode_027.html?builder=moriken

Editor

君島 貴史 Takashi Kimijima
andARCHI(アンドアーキ)編集長

1975年東京生まれ。横浜を中心に150棟以上の建築家との住まいづくりに携わる。デザインと性能を両立した住宅を提案し続けています。「愉しくなければ家じゃない」をモットーに、住宅ディレクターとWebマガジン「andarchi」の編集を行っています。