建築家の秀逸な土地の見方
建築家は、1階リビングという回答を選択した。
北西の角地で南がひな壇状に高くなっている敷地環境においては1階のリビングは設計の難易度が上がる。
条件的には困難だと思いがちだが、それを逆手にメリットに変えていく設計力がある。
四角い土地に、建物配置を45度回転させる。
この配置の考え方が、土地のポテンシャルを上げることとなる。
建築家は、東南の抜けの良い景観を最大のポテンシャルだと感じていた。
素直に景観に向けて配置したと言えばそうなのだが。実は、なかなか発想できない。
この配置によって、LDKや階段ホールなど空間から景観を楽しむ住まいとなった。
更に、配置を回転させることで庭が3つできた。
子供が遊ぶスペース、家族でバーベキューを楽しむスペース、ダイニングから望む植栽。
3つの庭をちょうど良いサイズで計画することを可能とした。
複雑な計画を考えることなく、配置を回転させるというシンプルな考え方は、想像以上に効果的な発想と言える。