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2024.05.01

AND ARCHI

都市型の敷地条件における設計

窓と吹き抜けと渡り廊下

空間を多機能にする開放性

階段(写真左側)と吹き抜け(写真右側)の間に渡り廊下を配置する構成。ただの廊下にならないようスタディコーナーを設け多機能な空間にしている。建築家は、狭小設計において、廊下や階段を住空間に取り入れていく手法を存分に利用する。今回の写真は、現在MORIKEN HAUSで公開されている「青地のモデルハウス」の2階部分の空間。上下の空間をつなげることで、1階のリビングダイニング空間の開放性をつくると同時に、廊下兼スタディスペースも楽しい空間として設計されている。

窓の外の環境にも注目してもらいたい。狭小地ならではの周囲が隣家に囲まれた敷地条件だということが良くわかる。これだけ隣家の壁が迫っていながら照明無しで室内空間が明るいことも感じていただけるだろう。隣家の屋根の高さ正確に把握し、窓の高さや大きさを決めている。東西に大きな窓を配置することで、1日中明るい室内空間を確保できた。嫌な西日は、隣家が遮ってくれるので夏場の温熱環境にも配慮されている。

隣家が迫っている事を逆手に取った開放性

隣家が迫っている中で、これだけの大きな窓を設ける発想はなかなか湧いてこない。しかし、モデル設計を担当した建築家の戸高氏は現地の状況をみて敢えて窓を大きく配置することを選択した。隣家は迫っているが、隣家の窓はほとんど無い状況。隣家からのプライバシーの阻害は受けないと判断したようだ。プライバシーを阻害されないのであれば、大きく窓を開き開放性をとる設計となった。この発想が、写真のような住空間を成立させている。

参考:https://andarchi.net/perspective/episode_027.html?builder=moriken

Editor

君島 貴史 Takashi Kimijima
andARCHI(アンドアーキ)編集長

1975年東京生まれ。横浜を中心に150棟以上の建築家との住まいづくりに携わる。デザインと性能を両立した住宅を提案し続けています。「愉しくなければ家じゃない」をモットーに、住宅ディレクターとWebマガジン「andarchi」の編集を行っています。